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                はしもと矯正歯科の橋本です。 
                乳歯と永久歯が混じって生えている時期を混合歯列期と呼びますが(概ね小学校5年生位まで)、この時期に永久歯を抜く様な治療はあまりお勧めできません。 
                方法論としては「連続抜去」といって乳歯、永久歯をある順番で抜歯してゆくと矯正装置を使わないである程度綺麗な歯並びが完成できる、といった物もあります。 
                文面からの想像ですが、現在かかっておれれる歯医者さんはこれで解決しようとなさっておられるようですね。 
                これはかつては良く用いられた方法であり(教科書にも載っています)複雑な装置を付けなくてもある程度の結果が残せることもあり、歯科医師としての「思いやり」も感じられると思います。 
              しかし、この方法は今ではあまり用いられることが無くなりました。 
                この方法は「将来こうなって行くであろう」といった予想に基づいて行われますので、当然予想と顎の成長やこれから生えてくる歯の大きさが違っていたりすると取り返しの付かないことになるからです。 
                歯並びの治療のために虫歯でもない永久歯を抜く、という行為そのものは決して珍しいことでも誤った事でもありません。 
                現在行われている矯正治療の約半数は「永久歯を抜いて」治療が成されております。 
                しかし、歯を抜くということは歯科治療において行う「最後の手段」です。他にあらゆる努力を行って、結果が出ないとき用いるべきもので、安易に抜くことは避けるべきでしょう。 
                したがって、息子さんが現在7才ということですので、この抜くか抜かないかという判断は、少なくとも今後の顎の成長の見通しや全ての永久歯の大きさがハッキリしてから、具体的にいえば少なくとも小学校6年生以降で判断された方が良いと思います。 
                いずれにせよ歯並びの治療というものは時間も根気も、そして「信頼できる専門医を選ぶ知識」も必要に成って参ります。 
                現在かかっておられる歯医者さんが信頼できると感じられるなら、よく相談して矯正専門医を紹介していただくのが結局一番安心できると思います。 
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