[2009年5月21日] 抜歯か非抜歯か。12歳2ヶ月(中一男子)の、矯正治療で悩んでいます。子どもの今の状況は、上前歯の正中が右側に4oずれて隣の2番が少し奥に引っ込んで、犬歯が下りてこられず途中で止まっています。(兵庫県12歳2ヶ月男性)
 12歳2ヶ月(中一男子)の、矯正治療で悩んでいます。
 子どもの今の状況は、上前歯の正中が右側に4oずれて隣の2番が少し奥に引っ込んで、犬歯が下りてこられず途中で止まっています。2番と4番の隙間は2oあるかないかです。
 前歯と前歯に隙間はなく、左側1番から6番の間も隙間はありません。全体的に右にずれています。下の歯はほぼ問題ないそうです。全て永久歯に生えかわっていますが、上下4本7番は生えてきていません。レントゲンだと、2年後くらいに生えるのでは?との事。噛み合わせは、かなりあまいそうです。骨格に問題はありません。
 見た目、正面横顔ともに、口元が盛り上がっている感じはないのですが、笑うと前歯二本が目立ちます。前歯が少し大きいです。若干出っ歯気味です。
 先生からは、3つの治療法を提示されました。
 治療は、非抜歯でも可能で、左上の6番から順に4o奥にずらしていくそうです。ただ、7番が6番に邪魔されてなかなか生えてこない事があり、治療が長引く可能性がある。場合によっては、7番を抜いて親知らずを並べる事になるとも。ヘッドギヤーも3年間?くらい、厳しい管理で絶対に付けなければいけないそうです。
 抜歯の場合は、左上の4番を抜くとのこと。審美性を求めるなら上下4本抜きますと言われました。こちらも、ヘッドギヤーが必要ですが、非抜歯に比べていい加減でもいいとのこと。
 最後は、7番が生え始めてから治療を開始する方法。こちらは、今すぐの治療しか考えていなかったので、何も質問せずに帰って来てしまいました。先生は、生え始めるまで、この噛み合わせで過ごさない方がいいんじゃないの〜・・といった感じでした。
 質問なのですが、
 @非抜歯を選択して、最終的に7番を抜くくらいなら、最初から4番を抜いたほうがマシなのでしょうか?将来的に、どちらが重要な歯ですか?7番を抜かなければならなくなる可能性は高いのでしょうか?親知らずは4本存在します。
 A上の1本だけ抜歯するのは、バランスや噛み合わせ的にどうなのでしょうか?先生に聞いたら大丈夫と言われ、それ以上聞けませんでした。特に問題視するほどの事ではないのでしょうか?
 Bちょっと出っ歯気味なので、4本抜歯した方がいいのでしょうか?息子の場合、4本抜いても口元がさびしくなる事はないと言われました。今は見た目、口元が盛り上がってはいませんが、成長するにしたがって、今より目立つようになる可能性はありますか?
 C7番が生え始めてからの治療だと、非抜歯でできなくなるのでしょうか?抜歯の場合、どうせ歯をぬくのなら、生え始めてからの方が、治療期間は短くてすみますか?
 今すぐ1本抜歯治療の場合、ブリッジは2年半と言われました。但し、7番が生えてこないと、その分長引くとのこと。
非抜歯の場合、もっと長引く可能性があると・・。
 私は、どれを選択すればいいのでしょうか・・。答えを出せずに悩んでいます・・。
 長文なうえ質問が多くてすみません。
 宜しくお願いします。


 広瀬矯正歯科院長の広瀬豊です。
 順次質問にお答え致します。
 まず、『非抜歯を選択して、最終的に7番を抜くくらいなら、最初から4番を抜いたほうがマシなのでしょうか?』については、咬み合せを重視した場合は、7番を抜いた方がよいと思います。ただし、8番が形態的に問題がなく、7番の代用にできることが条件です。しかし、咬み合せだけではなく患者さんの時間的な負担や装置使用に対する協力など、総合的に見た場合どちらの方がよいかは、ケースバイケースになりますから個別に考える必要があります。また、7番を抜く可能性については、8番の位置、患者さんの持つ筋肉のタイプ、使用する装置、術者の経験などによって変わってきます。
 次に1本だけ抜くことによるデメリットは、厳密に言うとやはり左右のバランスが狂うということです。ですから私は、いろいろと制約のある成人の患者さんや1本抜歯による治療上のマイナス面が多いと判断される場合以外は、極力左右対称になるように、2本あるいは4本の抜歯を選択するようにしています。
 3つ目の質問については、成長によって口元が目立つようになることは通常ないと考えます。むしろ鼻と下顎の成長によって、よくなる可能性の方が高いかもしれません。口元が目立つようになるとしたら、非抜歯治療を行うことによって前歯が前方に出た場合でしょう。
 最後の7番の生え具合と非抜歯の関係については、7番が生え始めてからでも、非抜歯での治療が不可能になるわけではありませんが、困難になることは確かです。なぜなら7番がじゃまになり、6番の後方移動が大変になるため、まず7番の後方移動が必要になる場合が多いからです。しかもその時点では8番が降りてきていますから、それも治療を難しくする要因になります。そこまで待つのであれば7番の抜歯か、8番の抜歯を考えてよいでしょう。
 また治療期間との関係は、小臼歯の抜歯が前提で、現在7番の位置がかなり上方にあるようなら、生え始めてからの方が期間は短くなると思います。
 当院ホームページの下記の3つの症例を参考にして下さい。
 *骨格の改善だけでは小臼歯の抜歯が必要になると予測されたため、上顎左右の6番を後方移動した症例(早期治療上顎前突その3
 *7番が生える前に6番の後方移動を行うことによって、犬歯の並ぶスペースを作り、正中を一致させた症例(早期治療受け口その3
 *すでに生えている8番を抜歯して7番から順番に後方移動した成人症例(非抜歯治療歯のデコボコ
 上記の治療手順を見て頂けたら、おわかりになると思いますが、非抜歯での治療はけっして簡単な治療ではありません。
 治療法が複数ある場合、それぞれのメリット、デメリットを比較して、総合的に治療法を選択することになりますが、それは我々専門医にとっても容易なことではありません。ですからお母さんが、迷い、悩まれるのは当然のことです。どうしても決められない場合は、息子さんの意見を聞く、あるいは息子さんの性格を考慮して決められてはどうでしょう。

広瀬矯正歯科 院長 広瀬 豊 先生(認定医・専門医・歯学博士)神戸市・兵庫区・新開地 子供の早期治療・大人の外科矯正 クリーニング(PMTC)


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