はしもと矯正歯科/歯並び.TVの橋本公志です。
メール拝見しました。
矯正治療を何時開始すべきか?というのは,我々矯正医のあいだでも「古くて新しい問題」で,かなり以前から色々と議論されてはおりますが,結局のところ,あらゆるケースに対して,「早ければ早いほど良い」とか,「何時開始しても全く問題なし」とか断言できる物ではありません。
現実問題としては,それぞれの矯正医が,それぞれの考え方に基づいて,ケースバイケースで対応しているのが現状かと思います。ここいらの事情は,かなりお調べになったご様子ですので,何とは無しにでもお分かりかと思います。
さて,二人のお子さまに関してですが,この文面だけでは,実際の口腔内の状態を正確に把握したり,「この先生の意見は全く持って正しい」と断定することは出来ません。しかし,貴方の聞かれたお話の内容からすると,この先生はどうやら矯正の専門医ではないかと推察されます。そして,私の想像が正しければ,恐らくこの先生のご意見は妥当な物かと思います。
ここで,貴方が心配されているのは,
1.床矯正(しょうきょうせい)は方法論として妥当か?
2.それに伴う物として,この時期からの開始は妥当か?
と言うことのようですね。
まず,床矯正に関してですが,ネットで調べると,実に様々な情報があるようですね。ヤフーで「床矯正」と検索すると,563000件もヒットして少々驚きました。これだけの数がヒットするには,世間の感心が高いという事を示していますが,肯定的な意見も否定的な意見も乱立しています。貴方はその否定的な意見で警戒されているご様子ですね。
結論から申しますと,恐らくは心配には及びません。床矯正装置であれ,ブラケット矯正であれ,これらは歯を動かす道具の一つに過ぎません。道具だけを取り上げて,否定したり肯定したりすることは無意味です。正しい判断に基づいて,正しく用いれば,床矯正装置は構造単純にして大変効果の高い,優れた装置だと思います。
この辺りの事情を,分かりやすく別の物に例えてみますと,床矯正装置というのは,交通機関における自転車の様な物です。購入には比較的安価で,扱い易く,とても便利ですが,まさかこれで大阪から東京まで移動しようとは考えないでしょう。不可能ではありませんが,非現実的ですね。床矯正装置を大々的に取り上げて,「歯を抜かずに何でも治る!」としている人たちも居るようですが,これはまさに「自転車でも頑張れば東京まで行ける!」ということに近いと思います。これではまともな専門医からは,否定的な意見が出てくるのは当然です。
逆に,永久歯に数本しか生え替わっていないのに何でもかんでもブラケット矯正を行うのにも些か無理があります。これは50m先の友人宅に行くのに自動車を持ち出す様なもので,これも不可能ではありませんが,不便の方が多いと思います。
それぞれの装置には,それぞれの特徴,言い換えれば得手不得手があります。それらを上手にたしなめて,最適の時期に最適な装置を使えば,よい結果と快適な治療過程となると思います。
つぎに開始時期ですが,私の意見を言うならば,文面からの判断ではありますが,今は良い開始時期かと思います。9才10才と言った時期からの開始には諸説ありますが,前医が骨格的な問題を指摘している様子ですので,こういった場合はこれからの成長余地の大きいこの時期からの開始がメリットが大きいと思います。
なにより,お子さま自身が「矯正がんばる!」と言っているのが大切です。ですので,どうか前向きに検討してあげて下さい。
それから当院の費用ですが,
http://www.hanarabi.tv/hashimoto.htmlを参考にして下さい。
また兄弟割引ですが,親子,兄弟で治療される場合,お二人目からは検査・診断料(52,500円,税込み)が無料となります。
なにやら推測ばかりとなってしまいましたが,文面からは貴方が親御さんとして相談された先生のお話をとても良く聞いておられる様にお見受けしました。これは親としてお子さまに対する愛情を強く感じます。お子さまからの同意もあるようですし,信頼できる担当医と出会えることを願っております。
■はしもと矯正歯科、院長 橋本
公志、大阪市・福島区・海老江、野田阪神駅徒歩1分 歯並び.TV、小児矯正歯科・予防矯正・装置の違和感・子供の早期矯正治療・更正(育成)医療指定機関、海外の歯科治療・矯正歯科、土日も診療
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