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[2009年11月16日] 9歳の息子が出っ歯。治療計画を見て不安に…、出来るだけ抜歯は避けたいです。(静岡市9歳男の子)
9歳の息子が出っ歯なので精密検査を受けましたが、治療計画を見て不安になってしまいました。
「上顎左右側第一小臼歯の完全萌出を待って、上顎左右側第一小臼歯および第一大臼歯を支台とする上顎急速拡大装置を装着し上顎歯槽骨の側方拡大を行う。上顎拡大後、ハイプルヘッドギアーを用いて、上顎骨の成長を抑え下顎の前方への成長方向を促進する。また拡大終了後4ケ月程度で拡大装置は撤去するが、ヘッドギアにより上顎左右側第一臼歯が側方へ傾斜することを防止するために口蓋部にトランスパラタルアーチを装着する。装置の効果が十分に出れば、装置を撤去し観察に移る。(成長期間中)
もし必要であれば全ての永久歯にブラケットを付け、最終的な歯並びの仕上げを行う。下顎の成長量が不足していると上顎前突が残り第二段階が必要。その際は上顎の抜歯が必要になるかもしれない。」
と書かれていました。抜歯の可能性は低いと言われましたが、いくつかの矯正歯科で相談して、抜く必要はないだろうと言われたり、この程度で抜いて矯正したらみんな抜くことになってしまうと言われたりしていたので、この矯正歯科に決めたのが間違いだったのかと不安です。
日本矯正歯科学会の認定医になっているのと、毎回クリーニングを徹底的にしてフッ素を塗ってくれるということでしたし感じが良かったのでここに決めましたが、他にも認定医や専門医で、どうしようか迷った矯正歯科があるので、変えた方がいいのか悩んでいます。
春休み頃から始めればいいということで、まだ治療の契約はしていません。
精密検査をしてみなければ正確にはわからないが、ヘッドギアと、下顎の成長を促進する取り外しのきく装置を使うといわれたところもありましたし、どのような治療が最も良いのかわからないですが、出来るだけ抜歯は避けたいです。
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大山矯正歯科 院長の大山
照彦です。
お問合せの件、お答えいたします。
上顎前突の治療において お子様の年齢ですと、まずは下顎骨の前方成長促進。その後ヘッドギアなどで上顎骨の前方成長抑制を行い。上下顎の水平的なズレを小学生のうちになくするのが大切な治療です。(私の医院のHPにも上顎前突の治療法について記載されていますので一度ご覧ください!
http://www.ooo3332.com/news_doctor/pdf/NO4.pdf
http://www.ooo3332.com/news_doctor/pdf/NO5.pdf)
中学生位で永久歯列になったら、上下顎に水平的なズレがなければ、歯を抜かないで最終治療(マルチブラケット法)を行います。上下顎にズレがある場合は、やはり抜歯治療が必要となる事もあります。
現在 受診されている先生の治療方針も問題はないと思います。矯正の先生方は、矯正治療を習ってきた過程がそれぞれ違うので、治療方針が違ったりしますが、これは茶道や華道と一緒だと考えて下さい!いろいろな道があるということです。矯正の先生とじっくりと話し合って納得が出来ればその先生に受診するのが一番良いと思います。
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ご回答ありがとうございました。
大山先生のHPも見せて頂きました。すみませんがもう少し教えて下さい。
息子の出っ歯は骨格性で、上顎が出ているだけではなくて、下顎の成長も悪いということでした。歯もかなり大きいそうです。前歯の中心が歯半分くらいずれているのも気になり質問したところ、下顎の右側の3番目の歯が、スペースがなくてまがってはえているから、それで全部が右にずれているといわれました。
下顎は成長が悪くスペースも足りないところがあるので、「下顎は何もしなくて大丈夫ですか」と質問したら、「下顎はこれから成長するだろうから様子を見ましょう」といわれました。しかし資料を見ると、下顎の成長が不足ならば抜歯もありと書かれていて、今のうちに積極的に下顎を成長させるようなことをしないまま?でいていいものかと不安になっています。
小学高学年で身長が止まってしまった母親に似ているようで、成長が早く早熟です。すでに身長も145センチほどあり、乳歯も上顎には左右1本ずつしか残っていません。
ヘッドギアだけで下顎の成長まで望めるのでしょうか?
また、最初に相談させていただいた時に文がひとつ抜けてしまったのですが、
上顎拡大終了後、前歯6本にブラケットを装着しヘッドギアの力を前歯部にも伝え上顎全体を後方向へ牽引する。という事も書かれていました。
ブラケットは1年半から2年位つけるという説明でしたので、虫歯も心配です。
ただでさえ遅すぎたかと思っているのに、何もしないで春まで待つというのも、時期を逃してしまうのではないかと不安です。
このままこの矯正歯科にまかせていいのか、他でも精密検査を受けてみた方がいいのかとても悩んでいます。
静岡市内で信頼できる矯正歯科をご存じでしょうか?
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大山矯正歯科 院長の大山
照彦です。
お問合せの件、お答えいたします。
お子様の年齢が9歳ということですが、出っ歯の治療を開始する年齢としては決して遅くはありません!私は小学校3〜4年生頃から始めるのが最適時期だと考えています。お子様の場合、お母様の指摘のように歯の萌え変わりが少し早い様ですので、成長も早いのかなという気はいたします。いずれにしろ これからいろいろな成長が本格的に出てくる時期ですので、この点に関してはあまり心配しなくても良いと思います。
次に 現在 受診されている先生の治療方針についてですが、前回も触れましたが、一般的な治療方針だと思います。それぞれの先生方が それぞれの治療方針を考えますので、どれが正しくて、どれが間違っているとはいえないと思います。第一小臼歯が萌出したら、拡大装置をつけ歯列の側方拡大、ヘッドギアにて上顎骨の遠心移動、下顎の成長を待ち、中学生くらいに上下顎のズレがなければ非抜歯の治療を行う。上下顎のズレがあれば抜歯治療を行うという、ごく普通の治療方針です。
ただ、私の治療方針ですと、まだ9歳という年齢を考えますと、取り外しの出来る装置(バイオネーターやスライディングプレート etc.)などで、やはりまず、下顎の前方成長を行うと思います。その際、上下顎とも、側方に拡大できるよう装置の設計をいたします。
つまり、この時期に下顎を出来るだけ前方に成長させ、上下顎のズレをヘッドギアだけに頼らず改善を積極的にしようという考え方です。
また、歯列の側方拡大も行って、歯列のデコボコの改善を行ったほうが、中学生になって マルチブラケット装置で最終治療を行う際、非抜歯治療が行える可能性が高くなるということです。
現在の先生の治療方針に不安を抱かれるようでしたら、セカンドオピニオンとして、他の先生の治療方針を聞かれ、納得したところで治療を開始するのが良いと思います。
■大山矯正歯科 院長 大山
照彦 先生(認定医・指導医・歯学博士)名古屋市・中区・栄 患者様に最新の治療・最良な治療環境を
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