はしもと矯正歯科の橋本です。
手術を伴う矯正治療は最近では珍しい物では無くなって参りました。
法的整備などが整い、保険導入されるケースが増えた事などが追い風になっているようです。
ただし数の上で多数を占めるのは下顎前突、つまり受け口の場合です。
受け口の手術でも重度の場合上顎まで術式の対象になることがありますが、多くの場合下顎のみでしょう。
これは上顎の手術の難易度が高く、ことに上下同時に行うとなると(受け口の症例では上顎を手術対象にするということは殆どの場合上下ともの手術になるからです)少なくとも「簡単な手術」ではないでしょう。
出っ歯の場合も重度であれば上下の手術となりますが、文面から判断致しますと対象となっているのは下顎のみでよろしいのでしょうか?
日本人の出っ歯の場合、統計的に一番多いのは上顎が出ているのではなく、下顎が後退しているケースです。
従って上顎を後退させる手術より、下顎を延長する手術の方がニーズが高いと言えるでしょう。
いずれにせよ手術を併用するとなると規模によってはそれこそセンチ単位で顔の作りが変わりますので大幅な改善が見込めます。
お尋ねの「良く行われている手術か否か?」ですが、上記のように貴方とは逆の受け口の手術は、日本全国で毎日のように行われておりますが、下顎を前に出す手術はそれにくらべればそれほど多くないと思われます。
従って実際に手術を依頼する病院はこのタイプの症例の経験豊富な口腔外科医の在籍する病院がベターと思われます。
当院は大阪市内にありますし、勤務時代も関西でしたので関東の事情は残念ながら存じませんが、関西ですと大阪歯科大学付属病院(私はここに依頼しております)などが症例数が多いようです。
もし、すでに矯正を開始しているならば矯正担当医とよく相談なさってはいかがでしょうか?
骨延長を治療計画に組むほどの先生ならば、提携先病院が決まっているでしょうから、術前に担当医の紹介などがあると思います。
またまだ治療を開始していないならば矯正医を選ぶときも外科症例の経験豊富な先生を選択するのが安心といえるでしょう。
手術を前提とした矯正は、矯正治療のなかでも最も改善の度合いが大きいですが、術式も複雑で、方法もいくつかの選択肢があることが多いです。
入院が必要であったりと何かと大げさですが、終了時には何より代え難い笑顔となるでしょう。頑張って下さい!
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