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16歳の長男は右の小臼歯(上あご)が内側に飛び出してはえており、また、前歯もまったくかみ合っていません。上下4本を抜歯して歯列を整えるか、成人するのを待って手術をするかとの事ですが、まったくどうすれば良いのかわかりません。
16歳の長男の事で相談します。
8歳で受け口のため矯正治療を始め、上あごを広げるためのワイヤー(常時)と前歯をゴムで引っ張る装具を就寝時につけました。
この治療は3年ほどで終わり、観察期間中の13歳に顎関節症になりました。
スプリントを就寝時に装着していましたが16歳になり顎関節も良い状態ではないが安定しているので次の治療に移りたいと説明を受けにいきましたら、上下4本を抜歯して歯列を整えるか、成人するのを待って手術をするかとの事でした。
長男は右の小臼歯(上あご)が内側に飛び出してはえており、また、前歯もまったくかみ合っていません。
本人は奥歯で噛めるので前歯で噛み切れなくても良いと言います。
私としましても健康な歯を4本も抜かなければならないのは不本意です。と伝えましたら、僕も残念です。顎関節症さえなかったら今頃治療が終わっているのですから。と言われました。
息子の言うように治療を止めてしまって良いのか...まったくどうすれば良いのかわかりません。
ご回答よろしくお願いいたします。先生は大阪市内の認定医です。 |
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広瀬矯正歯科院長の広瀬豊です。
息子さんの受け口の治療のことでお悩みの様子大変よくわかりました。
文面から分かる範囲で答えさせて頂きます。
受け口の治療は下あごの成長の程度により、治療が非常に困難になります。
おそらく骨格性、特に上あごの成長の悪い、受け口だったため、夜間使用する帽子のような装置で上あごの成長を促す治療をしていたと想像します。(各種装置の紹介ー受け口に使用する装置参照)
そして顎関節症になった為、使いたい時期に装置を使用できなかったことが考えられます。
本題に入りますが、現在の噛み合わせは決して十分とは言えないレベルにあるようです。
確かに奥歯で物を噛めたら日常生活に支障はないでしょうが、ブラッシングもしにくく、噛み合わせも不安定なはずです。
虫歯や歯周病にもなりやすい状態です。
4本の抜歯あるいは手術が必要とのことで治療の継続を躊躇しておられるようですが、総合的に判断すると続けられた方が良いと思います。
私も小臼歯2本と親知らず4本を抜歯しましたが、矯正して良かったと思っています。
もちろん、人それぞれ価値観が違いますから無理強いはできません。
両方を天秤にかけてどちらに価値を感じるかです。(お悩み相談ー6月2日参照)
現在の状態がどの程度なのか正確にはわかりませんが、もし外科矯正の適用であれば、治療はいつでもできます。
また下あごの成長がこれ以上なければ、将来でも外科矯正以外の方法で治療できる可能性もあるかもしれません。
今判断を下せないようなら、しばらく様子を診てから決めるのもひとつの手でしょう。
治療方法に固執しなければ、治療はいつでもできるのですから。 |
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ご回答ありがとうございました。
息子はインターハイ出場目指しサッカーに明け暮れる毎日で抜歯のためクラブを休める環境にないこともあり、ゆっくりと結論を出せば良いという先生の言葉にホッと肩の力が抜け、気が楽になりました。
本人、家族ともじっくり話し合って結論を出したいと思います。
お忙しいなか、丁寧にご回答いただき深く感謝いたします。 |