
|
7歳男子なのですが、下顎が、大人ぐらいのおおきさがあるが、上顎は年齢よりも小さく発達していない。成人してから外科的治療を年頭に矯正するのが良いのでは。といわれましたが、手術しなくてもいいように今から矯正を行えますか?
7歳男子なのですが、矯正治療の初めにレントゲンなどの検査を行ったところ、母親も受け口で小児のときに矯正治療をおこなっていて、本人の下顎が、大人ぐらいのおおきさがあるが、上顎は年齢よりも小さく発達していない。
男子のため今後下顎の発達が著しく小児からの矯正治療では期待どうりにならない可能性が高いので、成人してから外科的治療を年頭に矯正するのが良いのでは。といわれましたが、データを見てこのように判断することは専門家の間ではよくあることですか。
矯正は早いほうがいい、というのとはあまりに違うので驚いています。
費用の面からすると無駄がないともいえますが、手術しなくてもいいように今から矯正を行っていくということはできないものでしょうか。
将来手術となると現在治療をすると言うことは、手術前後の治療を難しくすると言われました。
どうぞ先生の意見をお聞かせください。 |
 |
広瀬矯正歯科院長の広瀬豊です。
矯正治療は治療開始の年齢から見た場合、早期治療と永久歯列期の治療に分類されます。
骨骼性の受け口ではさらに成長が止まってから行なう外科矯正の可能性があります。(当院ホームページー早期治療、永久歯列期の治療、外科矯正参照)
確かに治療期間で比較すると永久歯列期の治療あるいは外科矯正の方が早期治療に比べ、格段に勝っています。(お悩み相談ー2月11日参照)
今治療をせず、様子を見ることにしたら将来必ず外科矯正になるとは限りません。
矯正単独で治療するか、あるいは外科矯正で治療するかということに関しては、昔はどうしても外科矯正をしたくないという患者さんが多かったこと、外科矯正をしても現在のようなレベルまで治療結果を出せなかったことなどが理由で矯正単独の治療を選択する患者さんが多かったようです。
しかし、近年は外科矯正を積極的に希望する患者さんが増えてきました。
これはほとんどが成人の患者さんですが、歯並びだけでなく顔貌を変えることができるのが大きな理由だと思います。
それと保険が適用できるため費用が安く済むということも大きいかもしれません。
私も成人の患者さんであれば、骨格性の受け口の場合は、無理に歯の移動だけで治すより、外科矯正で治すことを勧めることが多くなりました。
問題は子供の場合です。
早期治療では骨格の改善を主に行ないます。
上顎の成長が悪い場合は成長を促し、下顎の成長が大きい場合は成長の方向を変えたり、抑制を行ないます。
特に上顎の成長の抑制は年齢が低い時期にしかできません。
上顎の成長は早い時期に止まってしまうからです。
最も効果的な治療ができる時期に何もせず、放っておくということは治療の可能性を閉ざしてしまう事になります。
もちろん早い時期から治療を開始しても、装置を使わなかったり(各種装置の紹介ー受け口に使用する装置参照)、下あごの成長があまりにも大きかったりするとやはり外科手術になってしまう可能性があります。
多くの方はここで悩みますし、それは当然のことだと思います。(お悩み相談ー5月16日参照)
また矯正治療単独で治す場合と外科矯正で治す場合では前歯の傾きを正反対にすることになるため、現在診て頂いている先生はそのことを「手術前後の治療を難しくする」と表現されたのでしょう。(お悩み相談ー4月7日参照)
私の経験上、お子さんの治療に関しては早期治療を希望する保護者の方が圧倒的に多いのが現状です。
できることなら、外科手術は避けたいと考えるのが一般的です。
お子さん、およびお母様の現在の状態がどの程度であるのか把握しておりませんので一般的なことしか言えませんが、7歳で外科矯正を勧めるのは稀なことだと思います。
よほど大きな骨格的問題があるのでしょうか?
この点をもう一度説明してもらった上で納得のいく方法を選択されたらどうでしょうか。 |
 |
丁寧なお返事をありがとうございました。
現在、私は不具合なく、かみ合わせも問題なく、見た目も問題ありません。
息子も、見た目には、驚くほど顎が出ていると言う感じはしないので、信じられないと言うのが実際のところです。
下唇は、ちょっと出てるかなと、思うときもあります。
もう一度、先生のアドバイスされた点を、しっかり聞いて納得のいく方法を探したいとおもいます。
どうも有難うございました。 |