はしもと矯正歯科の橋本です。
6才といえば永久歯の生え始める年齢ですので、初めての永久歯が引っかかっているとなると、さぞご心配なことかと思います。
この年齢ですと、お母様はまず小児歯科へ受診されることを考えられると思います。
小児歯科においても歯並びに対するアプローチは良く行われており、これは矯正という名称ではなく、咬合誘導と呼ばれています。
小学校低学年の咬合誘導と矯正は、患者様からすると具体的な処置が似ているため区別は付きにくいと思われますが、考え方の成り立ちが異なります。
咬合誘導はいわば予防処置でこれから生えてくる永久歯が悪い方に向かわないように、先手を取って行う処置という位置づけで、矯正は現在悪い位置にある歯を良い位置に移動させるという処置です。
ただし、低学年の人が対象の場合は矯正歯科医も咬合誘導を行いますので、患者様にとっ ては殆ど変わりはないでしょう。
しかし、小学校中学年を過ぎて、予防的な処置で対応が困難になった場合、矯正処置に移行する必要が出て参ります。
これを虫歯の場合に当てはめてみると、歯磨き指導やフッ素塗布などで虫歯予防を行うことは大変有効ですが、それでも虫歯になってしまった場合、予防歯科ではなく一般歯科の「削って詰める」処置が必要になります。
通常、予防歯科は一般歯科医や小児歯科医が行いますので、結果的に予防行為も虫歯の処置も同じ人が行うので、患者様にとってはあえて予防歯科と一般歯科を分けて考える必要はありません。
しかし、歯並びを対象にすると、一生懸命予防処置を行っても先天的な原因などの場合等は、結果的に悪い歯並びになってしまうことは珍しくありませんので、最終的には矯正歯科医による矯正処置が必要になるということです。
さて、お尋ねのお子さまの件ですが、文面から判断できる現在の年齢や歯の状態からすると些か心配するには早いようです。
もし、顎が小さければご指摘のようにいずれ拡大装置で拡大することがベターでしょうが、何か処置を行うにはそれなりの医学的根拠が必要ですので、明らかに本来あるべき大きさより顎が小さいという診断が成されないと拡大するわけには参りませんし、
6才という年齢からすると、やはりご指摘の通り年齢が低すぎて現実問題として装置を適応させるのが困難な場合も多いです。
理論的には低年齢からの開始が有利とされており、3才くらいから治療を開始される先生もいらっしゃいますが、私はもう少し様子を見てから判断してもよろしいかと思います。
おそらくお母様のご心配の様に乱食い歯になる可能性もあるでしょうが、これに対する処置は確立されていますので、あまり早くから気をもむことも無いかと思います。
いずれにせよ傾向は見受けられる様ですし、将来予防処置の結果としても、乱食い歯となれば矯正処置が必要となって参りますので、信頼できる矯正医や矯正処置まで対応可能な小児歯科医に相談されることをお勧めいたします。
また当サイトの
http://www.hanarabi.tv/#01
なども参考にしてください。
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